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なぜサイトとリリースのコピーは違う方がいいのか?誰でもできる社会視点のつくり方
根本陽平
前回は、仕事の命運を左右する「3つの変数(Fact x Thought x Heart)」についてお話ししました。
今回は、実務における具体的なPR「視点」の技術について掘り下げていきます。
広告に携わる皆さんは、日々「届けたい相手」に向き合い、そのインサイトを深く洞察し、心を動かす表現を磨き上げていることと思います。それは非常に高度な専門技術です。
一方、SNSによってすべてが可視化される現代において、特定の相手だけを見つめていては足元をすくわれることがあります。意図した相手には響いても、その周わりの社会から「NO」を突きつけられる炎上リスクと常に背中合わせの時代になりました。
そこで重要になるのが、「内向き」の視点から脱し、「外向き」の視点を複数持つということです。
今回は、私たちが常に意識しておきたい「外向き」の視点、すなわち社会視点についてお話しします。
「会社視点」のスイッチを「社会視点」に意識的に切り替える
社会視点の話をする前に、大前提として私たちが無意識に陥りやすい罠について触れておかなければなりません。
それは「会社視点」です。
自社の技術はすごい、このスペックは世界一だ。そういった「自分たちが言いたいこと」は、社内では正義でも、一歩外に出れば「自分語り」に過ぎません。業界用語や社内論理がそのまま広告に出てしまい、生活者が置いてけぼりになっているケースを見かけることはないでしょうか。
ここで、デール・カーネギー氏の名著からある一節をご紹介します。
『私はイチゴクリームが大好きだが、魚はどういうわけかミミズが好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える』(『人を動かす』より引用)
これは、自分たち(会社)の論理ではなく、魚(相手)の好物(視点)に切り替えるという姿勢の大切さを示しています。当たり前のことのようですが、これを実践するには、脳のスイッチを意識的に切り替える必要があります。

コツは「主語を変える」ことです。
私が広報戦略アドバイザーを務める東京都武蔵野市では、「伝わる広報」という合言葉があるのですが、『そもそも「伝える」と「伝わる」の違いってなんですか?』と質問をするとみなさんはどう答えますか?私は、「主語が違う」と説明します。
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